転妻カラス

低収入転妻の苦労、倹約、労使・貧困問題についてぼやくブログ

転勤族と貧困

転勤族は高収入だという世間の誤解があるらしい。

もちろん、転勤があるだけの企業だから、さまざまな保障は充実していて、非正規社員よりは安定した生活ではある。

 

けれど、転勤族が年収500万~400万以下である場合は、貧困問題とも無縁ではいられない。

たぶん、世の中には年収300万で転勤命令を出す企業もあるだろう。

この場合は、働けど働けど、苦労しても苦労しても、どんどん貧困に陥るスパイラルが待っている。

 

その理由を経験者として書いてみます。

 

1 家族の生活費が足りない。

 

年収300万なら、何か事情(病気や親の生活援助など)がない限り、本人の生活は安泰だと思う。

ただ、妻と子供と親の誰かを養う場合は、到底足りない。

 

(転勤族には、親の元に帰省するための交通費や、電話代もかかる。

これは、地方から都会へ出ている方と同じ条件だから、ひとまず置いておくとして。)

 

転妻カラス家では、転妻の生活費の半分は転妻カラスが稼いできた。そうしなければ貯金がほとんど残らなかった。旦那の飲み会も行けないし、車も維持できなかった。(車は業務にも必要なため、なくすわけにはいかない。)

 

しかし、旦那の突然の転勤命令で、妻はそのたびにパートを辞めなければならなかった。

 

そこで、多くの転妻が在宅ワークを選択するが、

生活が安定するだけの収入を在宅で得るのは至難の業。

いろいろ調べたが、圧倒的に外に働きに出るほうが収入的には有利だ。

転妻が仕事を続けるとしても、高収入を得るのは厳しい。正社員で共働きはまず不可能だ。

 

子供の進学問題などで、単身赴任となれば、この先の費用が莫大になってくる。

二世帯の生活費。これは、会社が負担してくれない。夫婦のどちらかが相手のもとへ通う交通費も、ほとんどの会社が負担しない。

妻は単身で子育てをしながら勤めに出るしかない。

 

同じ低収入転妻仲間は、ご主人の単身赴任中に、子供を育てながら、パートをかけもちしていた。

早朝はコンビニ、そのあとはホテルのベッドメーキング。

今は、介護のお仕事に就かれている。

それでも、子供に習い事をさせるのが精いっぱいで、塾には通わせられないと言っている。

洋服はスーパーかユニクロが精いっぱい。

 

低収入転妻が専業主婦を望むなら、子供は持てない! これが現実だ。

働くなら、肉体労働を二つ掛け持ちするしかない。

または、親から援助してもらうか。

この方はフルでパートをこなしながら、さらに親御さんからかなり援助をもらっていたらしい。そうでなければ、低収入転勤族が子供を育てるのは難しい。

 

2 子供にも貧困のスパイラルが続く可能性が。

 

上の知り合いの場合、小学生の間は塾に通わせられないと聞いた。

中学生になれば通うかもしれない。が、進学塾は無理だ。

本人がよほど賢くなければ、ハイクラスの高校へ進学するのは難しい。

大学進学は無理。本人に努力してもらいバイトで学費を稼いでもらうことになる。

このような環境では、子供も高収入の仕事に就きにくいのではないだろうか。

 

もう一人、ご主人が単身赴任していた友達を知っている。この家の子供は私学に通い、公立大学に通っている。

ご主人は専門職で高収入だ。

子供を私学に入れ、大学に進学させる。これは、低収入転勤族家庭には不可能に近い話になる。

 

低収入の家庭であれば、転勤族でなくても同じなのかもしれない。

ただ、何度も書いてきたように、転勤族家庭は、妻の共働きで子供の学費をまかなうことが難しい。

それから、子供が帯同する場合も、離れて暮らす場合も、教育をどうするかが課題となる。

帯同するなら、国内であっても、地域により教育内容が違うため、移転すると進学に苦労するし、海外であれば言葉の習得の問題が出て来る。(英語は得意でも国語が不得手になりやすいとか。)

離れて暮らす場合は、何よりも費用をねん出する問題に悩まされる。

転勤族でなければ成し遂げられることでも、転勤族であれば不可能なことが多々でてくる。

 

低収入転勤族だから出来ない、と一概に決め付けるのも間違いで、

何の問題もなく乗り越えていかれている方々も多いと思う。転妻カラスは自分とまわりのよく知っている事例について書いているだけだ。

 

3 転妻が貧困に陥る危機。

 

転妻は普通のパートも続けにくいため、転勤のない主婦に比べると、生涯賃金が低くなりがちだ。

 

転妻なら手に職をという声もあるが、そもそも仕事を続けにくいのだから、どんな土地でもすぐに続けられる職なんてかなり限られてくる。

 

ということで、転妻は仕事を続けにくく、食べさせてもらっているという立場では、貯金も築きにくい。

 

単身赴任ともなればなおさら。

 

持ち家も、転勤により住めない場合は家賃収入を得る、という前提でなければ、購入できない。となると、都心部のマンションに限られるが、家賃収入でローンもまかなおうと考えると、そこそこのレベルのマンションを買うか、かなりの不動産知識が必要。

ということで、転勤のないサラリーマンに比べると、持ち家を持つハードルが高くなる。

 

家も貯金も持ちにくい。仕事もない。

そんな転妻の夫に万が一のことがあれば…。

 

転妻カラスはそう考え、常に仕事を見付けては働き、コツコツ貯金してきたのだった。

 

4 あくまでも、以上は転勤族の一例。

 

うちはそうじゃない! という転勤族も多いだろう。

転妻カラスは転勤の専門家ではないため、自分とまわりの数例しか実情を知らない。

だから、転勤族と転妻の話をしていても、「あらゆる転勤族が」という一般論にはならない。

 

ただ、ここで言いたいのは、

転勤がいかに家族の経済と将来に影響をもたらしているのか、

企業も認識する時期が来たのではないかということ。

 

言うまでもなく、もう昔のように、企業が終身雇用と安定した給料で社員を食べさせてくれる時代ではない。

日本に貧困者が増えれば、モノが売れない。最後に困るのは企業だ。

だから、社員の生活に配慮するのは、企業の義務ではないだろうか。

 

過去に何度も書いてきたように、

http://blog.hatena.ne.jp/urameshi/urameshi.hatenadiary.jp/edit?entry=6653458415120122390

不急不要の転勤を見直す

転居をともなう人事異動の発令は一ヶ月前におこなう。

社宅退去の通告は入居者に一ヶ月前に告げる。

ことを、配転の最低限のルールとするように

社会が変化して欲しいものだと願う。